牛井渕 浩三(ごいぶち こうぞう)
郡山健康科学専門学校 事務長にインタビュー

日 時:平成27年6月4日(木)、午後3時~4時
場 所:郡山健康科学専門学校
訪問者:横田洋子、大橋佳代

1.学科のご紹介をお願いします。

●こども未来学科
(定員50名、男女共学、2年課程)
2026少子化の時代、子ども達を大事に育てたい時代だからこそ広い視野を持ちこどもの成長を支えられる、また、より質の高い保育環境を作っていける、専門性と実 践力に優れた保育士が必要とされており、新しい時代の子育て・教育を支える保育のスペシャリストを養成します。2年間学び、卒業と同時に保育士の資格取得 ができます。また、希望者には、提携先の短期大学通信教育課程を併修することで、幼稚園教諭二種免許状の取得が可能です。
就学前の教育・保育のニーズに対応する新たな選択肢として、2006年に幼保一体型の施設として認定こども園制度がスタートしました(文科省・厚労省両方 の管轄)。その認定こども園には教員資格として保育教諭を配置する必要があるため、保育教諭は、保育士の資格と幼稚園教諭の免許状の両方が必要となりま す。
本校のこども未来学科の特長としては、臨床美術士(クリニカルアート)の資格も取得でき、絵を描くことや粘土細工など創作活動を通して、こどもの感性を引き出すスキルも取得できます。
また、医療・福祉の専門職を養成している他の学科と連携を図り、障がい児保育や医療保育の知識も身につけた総合力のある人材の養成を目指しております。

●介護福祉学科
(定員40名、男女共学、2年課程)
2027高齢や障がいによって、日常生活を営む上で介護が必要となった方に、専門的な知識と技術をもって身体的かつ精神的に支援する福祉の専門職です。
介護を必要とする方の尊厳を支え、自立した生活の継続や介護予防を指導できる実践的な能力を持ち、さらに、日常生活の関わりを通して精神的な側面に応じた 支援も行える能力が求められており、そのような介護福祉士の人材輩出を行っております。さらに、社会福祉主事任用資格の取得もでき、生活相談員や福祉活動 専門員として相談支援するスキルも身につけられます。

●柔道整復学科
(定員30名、男女共学、3年課程)
柔道整復師という名称から、柔道をメインに学ぶイメージがあるかもしれませんが、柔道整復師は、医学的な基礎知識として人体の構造や機能、そして他校では あまり経験出来ない生理学実習や解剖学実習などが学べます。そのうえで、骨折、脱臼、捻挫、打撲、筋や腱の軟部組織損傷の施術法を身につけます。
柔道整復師は国家資格であり、この資格は開業権があり、自分で接骨院の開業もできます。また、医療機関での施術(機能訓練指導員)、スポーツ現場での応急処置や外傷予防、その他にも介護予防で活躍できる人材を養成輩出しております。

●作業療法学科
(定員40名、男女共学、4年課程、高度専門士)
2028国家資格であるリハビリテーション分野の専門職の一つです。作業という名称から、何か肉体労働的な作業を行うイメージがありますが、むしろ理学療法士より肉体を使う点では少ないです。身体的・精神的な機能に障がいを持つ人々に関わる専門職です。
本校では、資格取得に必要な知識技術だけでなく、豊かな人間性を構築できるカリキュラムが組まれています。障がいを持った人々は身の回りの動作が辛くなっ たり、人とのコミュニケーションが困難になったりするなど、家庭や社会で生活しにくくなることがあります。作業療法士は、その生活のしづらさの原因を、身 体的・精神的・環境的側面などの様々な方向から分析します。
作業療法の特長は、日常の活動や趣味的活動を用いて生きがいや意欲を引き出すよう関わることができる点にあります。心とからだを動かし様々な治療手段を用 い、障がいを持っている全ての人が、その人らしく生活できるようサポートするのが作業療法です。対象となる領域は、身体障害、発達障害、精神障害、老年期 障害と赤ちゃんからお年寄りまでと大変幅広いです。

●理学療法学科
(定員80名:40名2クラス、男女共学、4年課程、高度専門士)
2029同じく、国家資格であるリハビリテーション分野の専門職の一つです。理学療法士の活躍の場は、医療・介護分野だけでなく、予防医療やスポーツ分野などの多 方面に広がっています。理学療法の目的は、病気、けが、高齢、障がいなどによって運動機能が低下した状態にある人に対して、運動機能の維持・改善(座る、 立つ、歩くなどの基本動作能力の回復や維持)を目的に、運動、温熱、電気、水、光線などの物理的手段を用いて行われる治療法です。

2. 学校の特色を教えてください。

いずれの学科も、「人」と深く関わる分野です。専門的な知識と技術を身につけ、豊富な実習を通して人間力を備えたスペシャリストになるための国家資格取得を目指しています。社会から求められる貢献度の非常に高い仕事であり、またやりがいを実感できる仕事でもあります。
充実した設備と国内・海外での実習を含め、様々な機会を通して自分の成長と未来を切り開くことができる人材を育成しています。ホームステイをしながらの夏 期海外短期留学プログラムも用意されており、日本とは違った生活習慣を体験し、諸外国の医療や教育、社会福祉制度の違いを学び、日本における考え方や方法 に固定されることなく、他の国の在り方を知ることによって、自立自主性を高め、国際力の向上を目指しています。
いずれの学科も福島県のみならず、大変多くの高い求人をいただいております。平成27年3月卒業者の求人倍率は、介護福祉学科162.5倍、柔道整復学科 22.9倍、作業療法士学科143.3倍、理学療法士学科63.0倍となっております。また、卒業学年次には学外施設での実習が大変多いことから、本校独 自の就職支援の一環として、毎年県内外から100か所余りの施設・企業の皆様にご参加いただき、参加学生への施設概要や特徴教育制度及び福利厚生面や採用 試験等々について情報提供をしていただいております。
学校にいながら就職活動もできるよう、全面的なバックアップを行っております。

3.出前講座について教えてください。

保育・医療・介護・健康をテーマに、豊富な出前講座のメニューを取り揃えており、平成27年度は116講座を用意しています。
これは、本校の人的教育資源を地域に還元しようとの目的から、設置分野である保育及び介護福祉、並びに柔道整復、作業療法、理学療法に関する講座を無料で実施しています。
進路指導や職業意識の高揚、部活動のスキルアップや生涯学習の一環として、お気軽にご利用ください。
お申し込みにつきましては、希望する講座名及びご希望の日時を出前講座申込用紙に記載し、郵送またはFAXにてお送りください。なお、講座を担当する教員の予定によって日時等の調整が必要となる場合もございます。

4.保育・医療・介護の仕事を目指す方へのメッセージをお願いします。

保育・医療・福祉分野を目指す方々は、いずれも相手を尊重する人間性が求められます。その上、高度な専門知識と技術を習得することが必要となります。本校 は、これらの職業を目指す皆さんの国家試験合格に向けて、経験豊富な講師陣や、充実した施設・実習を通してしっかりサポートしていきます。
自分の「やりたい」「なりたい」が決まることが重要です。あとは自分の夢・目標実現のため前を向いて努力することです。この実現のため、一歩を踏み出してみませんか。
私たちが全力で応援します。